ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン

WEB関係者はダークパターンには手を染めるな!「ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン」

どうも松井です!

普段オンラインサービスを利用する場合、退会が著しく困難だったりするものを見かけますが、これはダークパターンと呼ばれています。

この本によるとダークパターンとは、

ユーザーが意図していない、あるいは有害になり得る意思決定をするように矯正したり、操作したり、欺いたりすることによって、オンラインサービスの提供者に利益をもたらすユーザーインターフェースデザインの選択肢のこと

「ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン」より

とあり、海外ではそうしたユーザーが望まない選択を知らないうちにおこなっているオンラインサービスに対してメスを入れて行ってるようです。

IT分野で遅れをとっている日本では、このダークパターンは日常茶飯事に利用されているのが現状です。

オンラインサービスを展開している関係者は知っておくべきものかもしれません。

ダークパターンにはどのようなのものがあるのか?

この本の中で紹介されているのは7つ。スニーキング(こっそり)/アージェンシー(緊急性)/ミスディレクション(誘導)/ソーシャルプルーフ(社会的証明)/スケアシティ(希少性)/オブストラクション(妨害)/ファーストドアアクション(強制)。

この種類を読んだ時は驚きました。この手法について見かけたことがあったからです。例えば、スニーキングはサービス利用時の選択画面のデフォルト設定を企業側が有利になるように意図的にセットしておくことで利益が上がります。

しかも、このデフォルト設定から変更する人はなんと全体の僅か5%!デフォルト設定はユーザーがスムーズに快適に使えるものとして用意されているもの。その事を知っていてそこを狙っているのは悪質です。

申し込み画面時に見かける「現在14名の方がこの宿を閲覧中です」というメッセージ。僕もよく見かけたことがあります。この時人気があるんだなという安心感と共に予約を早くしないと!と心理が動いてしまいます。

この心理を逆手にとり、プログラムで根拠のないデータを表示させることをソーシャルプルーフと呼ぶようです。出どころのわからないお客さまの声も同じくです。結構サービスのLPを作ったりしますが、ペルソナに沿った声をお客さまの声としていることも多くあります。

この時代お客さまの画像もカンタンにどこかの画像サービスから持ってこれるので。。

なぜダークパターンが生まれるのか。作り手としてどう向き合うべきか

ではなぜこのようなダークパターンが生まれるのでしょうか?これは結局単純で、作り手には成果を出さないといけないというプレッシャーがあり、その結果ダークパータンに繋がるアイデアを思いつくからです。

作り手としてもわかるんですが、ここが本当に難しいんですよね。細かな改善をやるより遥かに成果が出やすい部分なんです。綺麗にデザインを整えても実は案外変わらないんですよね。

それよりもデフォルト設定をあげたり、金額を釣り上げる方が遥かに売上に直結できます。誤解を招いてはいけないですが、これは全て悪いのではなく結果的にユーザーの満足度が下がるものが良くないという事ですね。

金額を上げる事でユーザーも満足できるものももちろんあるので、全てがダークパターンだと思ってはいけないのです。

ただ作り手である僕らはこの宿命をはらんでいます。

僕たちにやれることはまずはダークパターンやデメリットの理解を深め、提示しユーザーに真摯に向き合うことしかないですよね。

サービス作っていても思うのは本当に愛を持ってサービスを利用してくれる人は感謝でしかないんですよね。この方にどれだけ愛情を持って向き合えるか。それしかないです。

売上げを達成しても顧客の価値提供とイコールにはならなない

それとこれまた難しいのが「売り上げ達成=顧客の価値提供」ではないという式。なんとも厳しい言葉ですが確かにそうですよね。

例えば、無理やりユーザーに売りつけて利益が出て売上が達成されたとしても、それは一時的なもので持続可能なものではない。

KPIやKGIなどの企業目線とは別の顧客目線の指標を持ちましょうということで、世界的企業はノーススターメトリクスというものを設定しているようです。このノーススターメトリクス(北極星指標)と言われるものを設定することで、本質的なビジネスと向き合える指標ができるというもの。

自分の場合に置き換えてみるとどうか。今リリースしているSAKETUMAの場合、お題を作成した数がノーススターメトリクスとなり得そうです。どんな時代においても結局はwinwinの精神は変わらない。

ビジネスとして継続を考えるのであれば、その指標を立てることがやはり大事。創り手としても作り手として考えさせられる本でした。

松井 貴史
フリーランス・副業向けチームビルダーのためのプラットフォーム、MENTION(メンション)開発|RUBYDESIGN.代表(http://rubydesign.jp)|デザイナー&エンジニア|趣味:旅行・サウナ・ポーカー・ワイン|ビジネスライフハックもたまに|提携や仕事の相談は気軽にDMください

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